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Ghostscript Driver 説明書

目次


1 使用許諾契約

本ソフトウェアは、GNU General Public License (GPL) に基づき頒布されるものです。 GNU General Public License (GPL)の全文については、COPYINGファイル、または、 下記のサイトを御参照ください。http://www.fsf.org/licenses/gpl.html.

なお、本ソフトウェアは"全くの"無保証となります。商業可能性の保証や 特定の目的への適合性等、一切の保証をおこないませんのでご了解下さい。 (詳細はGPLをご覧下さい)


2 製品説明

これは Ghostscript を利用して 以下のプリンタに印刷するためドライバです。

  • セイコーエプソン株式会社製 カラーレーザープリンタ
  • セイコーエプソン株式会社製 モノクロレーザープリンタ

サポート機種につきましては、「 6 使用方法、デバイスの指定」を参照ください。

利用可能なディストリビューション用 RPM パッケージ:

Red Hat Linux 9 ghostscript-7.05-32.1ep3.4.1.i386.rpm
Fedora Core 3 ghostscript-7.07-33ep3.4.1.i386.rpm

3 インストール方法

3.1 GUI

GNOME の Nautilus や KDE の Konqueror など、多くのファイルマネージャは RPM パッケージのインストール機能を備えています。インストール作業は、これら ファイルマネージャ上で RPM パッケージのアイコンをダブルクリックするだけです。 インストールには root 権限が必要なため、一般ユーザでログインしている場合は root ユーザのパスワードを要求されます。

RedHat 9 の Nautilus での実行例を下図で示します。

File Manager showing the RPM to install
図1. Nautilus 上で RPM パッケージをダブルクリックします。

Preparing system update
図2. アップデートの準備をしています。

Completed system preparation
図3. インストールするには Continue をクリックします。

Updating system
図4. パッケージをインストールしています。

3.2 コマンドライン

コマンドラインからのインストールの際は rpm コマンドを使用します。 インストール済のパッケージの更新、新規にインストールする場合は、次のように実行して下さい。

# rpm -Uvh ghostscript-7.05-32.1ep3.4.1.i386.rpm

-v オプションと -h オプションは 途中経過の表示用であり、省略可能です。


4 プリンタ設定方法

4.1 CUPS

CUPS用 PPD File は、お使いの Foomatic のバージョンに適したものをお使い下さい。

PPD File を追加した場合は、CUPS の再起動が必要です。 redhat-config-services での実行例を下図に示します。

redhat-config-services screenshot

コマンドラインからの実行例を以下に示します。

# /etc/init.d/cups restart

CUPS の再起動後、Web ブラウザから http://localhost:631/ にアクセスして プリンタ定義の追加、プリンタの印刷条件設定をします。

CUPS CGI: top level entry point

プリンタ定義を追加するには、Manage PrintersAdd Printer の順にクリックして下さい。

CUPS CGI: printer control tab

プリンタ名を入力し、Continueをクリックして下さい。 location と description の入力は任意です。

CUPS CGI: adding a new printer

Deviceでプリンタを接続しているデバイスを選択し Continue をクリックして下さい。

CUPS CGI: selecting a device

Make で EPSON を選択し Continue をクリックして下さい。

CUPS CGI: selecting the make

リストの中からお手持ちのプリンタを撰び Continue をクリックして下さい。 リストには、次のように表示されます。

Epson EPL-6100, Foomatic + epl6100(en)
Epson AcuLaser C9100 Foomatic/eplaser (en)

CUPS CGI: selecting a driver

これでプリンタ定義が追加されます。

CUPS CGI: printer added successfully

プリンタ定義を追加、削除した場合は、前述のように CUPS を再起動して下さい。

4.2 LPRng

LPRng でプリンタを追加するためには、 lpr で使用するための ghostscript用フィルタを作成します。 以下に /usr/local/bin/filterALC9100 というファイル名で ghostscript用フィルタを作成する例を説明します。

#!/bin/sh /usr/bin/gs -q -dNOPAUSE -dBATCH -sDEVICE=alc9100 \
-sPAPERSIZE=a4 -sOutputFile=- -

ghostscript用フィルタは、作成後、次のように実行権限を付加して下さい。

# chmod a+x /usr/local/bin/filterALC9100

次に /etc/printcap.local にプリンタ定義を追加します。 以下は、/usr/local/bin/filterALC9100用 の /etc/printcap.local 設定例です。

ALC9100:\
:lp=/dev/lp0:\
:sh:\
:if=/usr/local/bin/filterALC9100:\
:sd=/var/spool/lpd/ALC9100:\
:mx#0:

/etc/printcap.localファイルを編集した場合は、 次のように lpd を再起動して下さい。

# /etc/init.d/lpd restart


5 使用方法

コマンドラインから lpr コマンドを使って印刷することができます。たとえば、 tiger.ps というファイルを 上記で ALC9100 の名前で作成したプリンタに印刷する場合は、次のように実行します。

# lpr -P ALC9100 tiger.ps

lpr コマンドについては、マンページを参照して下さい。

$ man lpr

5.1 CUPS

CUPS に登録されているプリンタの印刷条件設定は、ブラウザから http://localhost:631/ にアクセスし Configure Printer をクリックします。

CUPS CGI: printer status and control page

好みの設定に変更し、Continue をクリックしてください。

CUPS CGI: printer configuration settings

CUPS の詳細は、http://www.cups.org/ の ホームページを参照下さい。

5.2 LPRng

デフォルトの印刷条件設定を変更する場合は、4 プリンタ設定方法, LPRngで作成した ghostscript用 フィルタ を編集して下さい。

/usr/local/bin/filterALC9100トナーセーブモード両面印刷 を指定する場合:

#!/bin/sh
/usr/bin/gs -q -dNOPAUSE -dBATCH -sDEVICE=alc9100 \
-sPAPERSIZE=a4 -dTonerSaving -dDuplex -sOutputFile=- -

デバイスの指定

-sDEVICE オプションで以下のモデルを指定できます。

モデル オプション指定
AL-C9100-sDEVICE=alc9100
AL-C8600-sDEVICE=alc8600
AL-C8500-sDEVICE=alc8500
AL-C4100-sDEVICE=alc4100
AL-C4000-sDEVICE=alc4000
AL-C2000-sDEVICE=alc2000
AL-C1900-sDEVICE=alc1900
EPL-6100-sDEVICE=epl6100
EPL-5900-sDEVICE=epl5900
EPL-5800-sDEVICE=epl5800
EPL-N2750-sDEVICE=epl2750
EPL-N2500-sDEVICE=epl2500
EPL-N2120-sDEVICE=epl2120
EPL-N2050+-sDEVICE=epl2050p
EPL-N2050-sDEVICE=epl2050
LP-S6500-sDEVICE=lps6500
LP-9800C-sDEVICE=lp9800c
LP-9500C-sDEVICE=lp9500c
LP-9200C-sDEVICE=lp9200c
LP-9000C-sDEVICE=lp9000c
LP-8800C-sDEVICE=lp8800c
LP-8500C-sDEVICE=lp8500c
LP-8300C-sDEVICE=lp8300c
LP-8200C-sDEVICE=lp8200c
LP-8000C-sDEVICE=lp8000c
LP-3000C-sDEVICE=lp3000c
LP-S4500-sDEVICE=lps4500
LP-9600S-sDEVICE=lp9600s
LP-9600-sDEVICE=lp9600
LP-9400(R)-sDEVICE=lp9400
LP-9300-sDEVICE=lp9300
LP-9200B-sDEVICE=lp9200b
LP-9100(R)-sDEVICE=lp9100
LP-9000B-sDEVICE=lp9000b
LP-8900(R)-sDEVICE=lp8900
LP-8700(R)-sDEVICE=lp8700
LP-8600F/FX(N)-sDEVICE=lp8600f
LP-8600-sDEVICE=lp8600
LP-8400F/FX(N)-sDEVICE=lp8400f
LP-8300F/FX-sDEVICE=lp8300f
LP-8100(R)-sDEVICE=lp8100
LP-7900(R)-sDEVICE=lp7900
LP-7700(R)-sDEVICE=lp7700
LP-7500(R)-sDEVICE=lp7500
LP-2500-sDEVICE=lp2500
LP-2400-sDEVICE=lp2400
LP-2200-sDEVICE=lp2200
LP-1900(N)-sDEVICE=lp1900
LP-1800-sDEVICE=lp1800

プリンタ解像度の選択

-r オプションでプリンタ解像度を選択できます。
ただし1200dpiは解像度1200dpiを持つプリンタのみ可能。

ResolutionOptionAlternative Option
300dpi-r300-r300x300
600dpi-r600-r600x600
1200dpi-r1200-r1200x1200

手差しトレイの選択

-dManualFeed で手指しトレイを選択できます。

給紙装置の選択

-dCasset で給紙装置(1から15までの番号)を指定できます。

-dCasset=15

注) -dManualFeed で手指しトレイが選択されている場合、本指定は無効。

排紙トレイの選択

-dFaceUp でフェイスアップトレイを選択できます。 デフォルトは、フェイスダウンです。

コピー枚数/部単位印刷指定

-dNumCopies-dCollate により部数印刷を指定できます。

-dNumCopies=3

2ページのドキュメントを上記の設定で印刷した場合、1,1,1,2,2,2の順に印刷されます。

-dNumCopies=3 -dCollate

お使いのプリンタが部単位印刷をサポートしている場合、-dCollate を付加すると部単位印刷が出来ます。 2ページのドキュメントを上記の設定で印刷した場合、1,2,1,2,1,2の順に印刷されます。

alc1900, alc2000, alc4000, alc8500, alc8600, epl2050, epl2050p, epl2750 では、増設 HDD か メモリが増設されている場合のみ -dCollate オプションが有効です。
epl2120, epl2500, epl5800, epl5900, epl6100 では、メモリが増設されている場合のみ -dCollate オプションが有効です。

用紙の種類

-sMediaType で用紙の種類を指定できます。
デフォルトは、普通紙です。

EPSON 専用OHPシート指定

-sMediaType=TRANS

厚紙指定

-sMediaType=THICK

TRANS、THICKを指定した場合、フェイスアップトレイのあるプリンタは 排紙トレイの選択に関わらずフェイスアップトレイに出力されます。

RIT制御

-dRITOff でRIT制御をOFFにできます。 デフォルトは、ONです。

用紙方向

-dLandscape でランドスケープを指定できます。

トナーセーブ

-dTonerSaving でトナーセーブを指定できます。

両面印刷

両面印刷機能をサポートしているプリンタの場合、-dDuplex で両面印刷を指定できます。

綴じ方向

両面印刷を指定した場合、-dTumble で短辺綴じを指定できます。

用紙サイズ

-sPAPERSIZE で用紙サイズを指定できます。

用紙サイズオプション
A3-sPAPERSIZE=a3
A4-sPAPERSIZE=a4
A5-sPAPERSIZE=a5
B4(Japanese)-sPAPERSIZE=jisb4
B4(ISO)-sPAPERSIZE=b4
B5(Japanese)-sPAPERSIZE=jisb5
B5(ISO)-sPAPERSIZE=b5
C5-sPAPERSIZE=c5
Letter-sPAPERSIZE=letter
Half letter-sPAPERSIZE=halfletter
Legal-sPAPERSIZE=legal
Ledger(B)-sPAPERSIZE=11x17
U.S. foolscap-sPAPERSIZE=flsa
European foolscap-sPAPERSIZE=flse
Government Legal-sPAPERSIZE=glg
Government Letter-sPAPERSIZE=glt
Japanese Postcard(はがき)-sPAPERSIZE=postcard
Japanese Envelope(洋形4号)-sPAPERSIZE=envyou4

使用できる用紙サイズは、各プリンタで対応している用紙および gs_statd.psに定義のある用紙となります。

アプリケーションで用紙サイズを決定できるものは、本ドライバの用紙サイズと 設定を合わせて下さい。


6 注意、制限事項

  1. 印刷条件設定は、全ての組み合わせが使用できるわけではありません。 使用できる印刷条件設定の組み合わせは、お使いのプリンタのマニュアルを参照して下さい。
  2. Foomatic の PPD File が対応していない印刷条件設定は CUPS では選択できません。 最新のPPDファイルをお使い下さい。
  3. LP-8200C、LP-8500C、LP-8300C、LP-8800C、LP-9500C、LP-9800C の給紙トレイにおいて A4、LT(letter)をセットする場合、搬送方向に対し 横長にセットしてください。縦長にセットした場合、印刷結果が切れる場合があります。

7 謝辞

本ドライバの作成にあたり、gdevlips(作者 大森紀人さん)を参考にさせて頂き ました。

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